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こんなに幸せになれない恋愛映画、久しぶりに見た。

どう転んでもイケメンと付き合えるラブコメは安心して見ていられるけど、この映画は終始、付き合えないルートまっしぐら。

もう開始1分で失敗してる。風邪で寝込んでる男の家に上がり込んで味噌煮込みうどん作っちゃだめなんだよテルコ…。そこはコンビニでおかゆとポカリ買ってドアにかけといてあげるだけでいいんだよ…と声をかけたくなる。

でも極論、恋愛の目的は幸せになることじゃないのかもしれない。

仲原くんは「幸せになりたいっすね…」って言ってたけど、テルコはそうは思ってない気がする。

もはや付き合いたいでも結婚したいでもなく、マモちゃんになりたい。マモちゃんこそが目的。

ああ切ない。でも決して不幸ではない。それもまた人生。

見ていてつらかったのは、何度かマモちゃんの口から出る「山田さんのそういうところ苦手」っていうセリフ。

好きな人に性格上の欠点を否定されるのはつらいのよ…自分の存在価値を否定されたような気になってしまうから…

それを言うならお前はどうなんだ!と言い返すこともできないテルコ。急にもう一人の自分が表れる演出はちょっと突飛だったけど、それくらい錯乱するのも無理はない。

原作ファンとしては、仲原くんの出番が多かったのはうれしかった。あの登場人物たちの中では一番まともな仲原くん。下の名前は青(セイ)っていうんだね。

セリフでは言及せず、動きだけで表現されたいくつかのシーンも、映画らしくてよかった。

葉子さんのお母さんがテーブルについたしょうゆの跡をふきんでこするところとか、マモちゃんがお見舞いに来たときにテルコが入れてくるお茶の量が、マモちゃんの方が多かったところとか。

見終わって気づいたけど、ポスターの写真は映画の中のシーンじゃなくて、たぶん二人が初めて出会った結婚式の二次会の帰りだよね…。

酔った勢いのまま、マモちゃんがテルコをおんぶして帰ったんだろうな。そのままの流れで付き合えたらよかったのに、そううまくはいかないね、テルコ。

何度も読んだ原作をまた読み返したくなりました。原作未読の方にもぜひ見てほしいです。